コンプトンカメラの外壁の候補のシンチレータを読み出す候補として、フォトダ イオードの他に位置検出型光電子増倍管(PMT)があり、大量のアレイ状小型シ ンチレータを並べなくても、位置を決定できる可能性がある。 その可能性を探るため、我々は1つのシンチレータを位置検出型PMTで読み出して 位置決定精度などを評価している。 XY4本のアノードをもつ小型PMT R5900を用いて24mm角のGSOを読み 出しを昨年度から引続き行ない、 位置決定精度2mmを得ている. 本年度は場所によるゲイン補正を行なってエネルギー分解能の向上を試みた. 補正をしない場合に比べてかなり良くなるが13%にとどまった. あまり良い値とは言えず,PMTの中でのゲインゆらぎが結構あるものと思われる. 本研究は,川本の修士論文としてまとめられた.
また,64ch PMT H7546を読み出すためのシステムをLabVIEWを用いて構築した. そのPMTに対して,いろいろな形のGSOをつけて位置分解能を測定したところ, PMTに接触する面の1辺の長さが結晶の深さに対して大きくなるほど位置分解能が 良いことがわかった.