銀河の中のある種のものは,中心部が非常に明るく,活動銀河核(AGN)と呼ばれ ており,銀河の中心に存在する巨大質量ブラックホールによる現象と考えられて いる. 近傍銀河のAGNの多くはSeyfert銀河と呼ばれており, AGNと地球の間にある吸収物質の量によって,1型と2型に分類される. Seyfert 2型は,軟X線領域が強く吸収されており,AGN周辺の物質構造を探るう えで,重要な天体である. 我々は,そうした天体の1つのである Mrk1210をBeppoSAX衛星で観測し,過去の X線観測と大きく異なる吸収量が確認された. 吸収体が数pcの大きさの塊となって存在していることが示唆される.