銀河はX線で観測すると、中性子星、ブラックホール、超新星残骸、高温プラズ マなどが明るく輝いているのが見える。 これらの天体は、星が進化した後にできる天体であるため、これらの天体の種類 と数の関係を調べることによって、銀河の進化をさぐることができる。 我々は、古い星しか残っていないと思われる楕円銀河の中の明るいX線天体につ いて研究を行ない,予想を裏切って、重いブラックホールを含む連星が 我々の銀河よりも大きな割合で多数存在することがわかってきた。 本年度は,楕円銀河のサンプルを増やすとともに, ハッブル望遠鏡の可視光イメージで得られた像を利用して, これらのX線源と楕円銀河中の球状星団との相関を調べた.その結果, 30-50%のX線源が球状星団から2秒角以内に存在していた. この結果は,こうした明るいX線源の多くが古い天体であることを意味し, 明るいX線源の起源を考える材料となる.