シリコンストリップで散乱したガンマ線を効率よく止めるためには、高阻止能の シンチレータを用いる必要があり、良いエネルギー分解能と位置感度が必要であ る。 そのため、我々はHXDで経験を持つBGO/GSOシンチレータをフォトダイオードアレ イで読み出すことを進めている。 フォトダイオードを用いることにより、小型化、アレイ化が可能となり、 MeV領域でエネルギー分解能がPMTよりも良くなる可能性がある。 本年度は量子効率が高くて容量を小さくしたフォトダイオードを試作し、 BGO/GSOと組み合わせて、その特性を評価した その結果、MeV領域でBGO/GSOともにPMTで読み出したときとほぼ同じエネルギー 分解能を達成し、NaI/CsIなどに比べても遜色ないことがわかった。 また、Geant4によって多重コンプトンカメラをシミュレートした結果、 これらのシンチレータを使うことにより、MeV領域まで良い検出効率を持つこと が確認された。