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銀河面硬X線放射

我々の銀河(天の川)に沿って強いX線やガンマ線が観測されている。 過去の観測から、軟X線は高温プラズマから、硬X線とガンマ線は宇宙線と星間 物質の相互作用による放射であることがわかっている。 我々はGLAST衛星によってガンマ線観測を目指しているため、その前に同じ宇宙 線に関係する硬X線での銀河面放射の様子をRXTEのデータを用いて調べた。 その結果、15keV以上の硬X線の分布は、高温プラズマの軟X線とよく似ているこ とがわかり、さらに渦巻から硬X線が出ている兆候を見つけた(図10)。 このことから、高温プラズマの加熱および宇宙線の加速が両方とも星生成の 活発な渦巻と深く関係することが示唆された。

図 10: RXTE衛星による銀河面X線放射の分布(横軸は,銀河経度)。2つのエネ ルギー帯(3-7keV, 15-30keV)の放射強度分布が よく似ている。また、30,90度付近には渦巻に付随する成分も見られる。
\includegraphics[width=8cm]{4+15kpc-arm.ps}



Yasushi Fukazawa 平成17年5月18日