本年度は、2つの方向性をもって開発を行った。 1つは、今までの両面ストリップセンサーを4cm角とさらに面積を大きくして、目標の 5cm角に近づけた。 完成した4cm角のセンサーにVA32TAのついたFECカードを複数取り付けて、データ を取得し始めた。 簡易動作試験では、面積を大きくしたことによってノイズが極端に増えているよ うなことはないことが確認された。 また、ノイズの原因となっているセンサー容量を減らすため、ストリップを半分 に切って両端から読み出す試みも行い始めた。
2つ目の方向は、製造過程で傷をつけやすい両面型ではなく、片面にpとnの両方 のストリップを載せたものを試作した(図4)。これによって、製造過程での傷がつきに くくなり、GLAST片面ストリップセンサーのような超低デッドチャンネル率を 達成できる可能性が出て来る。 本年度は試作したものが2次元センサーとしてきちんと動作していることが確認 でき、次の試作に向けて種々の測定を行った。