next up previous
次へ: 放射線計測用多チャンネル読み出し専用LSIの開発 上へ: 次世代ガンマ線観測装置・半導体多層コンプトンカメラの開発 戻る: 2次元位置検出型シリコン検出器の開発

アバランシェフォトダイオードのシンチレータ読み出し基礎実験

シンチレータ光を読むセンサーとしてアバランシェフォトダイオード(APD)が脚光を浴 びている。 光電子増倍管の替わりにコンパクトなAPDを用いることによって,検出器のデザ インに自由度が増える. 昨年度に引続き、高阻止能シンチレータBGOとAPDの組み合わせの特性 試験を進めた。 本年度は、衛星軌道上での放射線劣化を試験すべく、広島大学工学部においてガ ンマ線($^{60}$Co)照射を、放射線医学研究所においてプロトン照射を行った。 両方とも10kradを当てた。 その結果、リーク電流の増加は見られたが、普通のフォトダイオードと同じ程度 であり、アバランシェによる影響はないことがわかった。 ただし、シンチレータと組み合わせたときのノイズの増加が見られ、現在それに ついて衛星上での実際の影響や、原因を追求するための追加試験を行っている。 また、NeXT衛星を想定して、板BGOのAPDによる読み出しを行い、シンチレーショ ン光の効率的な読み出しを探っている。 本年度は、APDの数や受光面積を変えてみて光集収率を測定した。その結果、 単純に受光面を大きくしても光集収 率は比例して増加しないことがわかった。



Yasushi Fukazawa 平成17年5月18日