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GSO素子とフォトダイオードの開発

AstroE-HXDのために新しい無機シンチレータ結晶GSO(Ce)を開発してきた。 このGSOのγ線のエネルギー分解能は、標準的に使われているNaI(Tl)を越えており、 非常に優れたリニアリティの良いシンチレータが開発できた。 光電増倍管と組み合わせて得られた分解能を、図0.4.2 に示す。

従来のシリコンフォトダイオードは、500nmあたりの光に対して最大の量子効 率をもつため、420nmあたりに発光のピークをもつGSOには 適していなかった。 浜松ホトニクスが開発した青色に対しても 高い量子効率を持つフォトダイオー ドと組み合わせて、優れた エネルギー分解能を得ることができた(図0.4.2)。

衛星環境での天体観測では、 $-20^{\circ}C$あたりでのオペレーションとなるが、光電 増倍管でもフォトダイオードでものどちらでも、1MeVあたりで、5%近い分解 能(半値全幅)を得ている。 [9]


  
Figure 0.4.2: 開発したGSO結晶のエネルギー分解能。光電増倍管と組み合わせて得たもの(上)、フォトダイオードと組み合わせて得たもの(下)
\begin{figure}
\begin{center}
\leavevmode\epsfxsize=7cm \epsfbox{kamae_fig21.eps} \leavevmode\epsfxsize=7cm \epsfbox{kamae_fig22.eps}\end{center}\end{figure}



Yasushi Fukazawa
2000-08-03